熱分解GC/MS分析の基礎

熱分解GC/MS法
ここでは、GCやGC/MS分析についての基礎的な知識や経験を持ち、一方で高分子材料の熱分解分析法 (Py-GC) についての経験が浅い方や、今後、熱分解分析を検討される方を対象として解りやすく説明します。
4.3 発生ガス分析法 (EGA-MS)

マルチショット・パイロライザーEGAチューブベントフリーGC/MSアダプター

発生ガス分析法
Fig. 11 EGA-MS分析法装置構成図
発生ガス分析法 (EGA-MS)は、GC注入口とMS検出器間を不活性化金属チューブ(EGAチューブ)で直結し、試料を昇温加熱することによって発生するガスをMSで検出する方法です。得られた結果は EGAサーモグラムと呼ばれます。
Fig. 12で使用した試料では、5つのピークが観測されました。
低温領域で観測されるピークは主に残留溶媒、未反応モノマー、添加剤など揮発性成分に由来するものです。
高温領域で観測されるピークは、ポリマー成分の熱分解に由来するものです。
これらピークの数、各ピークの溶出温度範囲は、シングルショット、ダブルショット、ハートカット分析の温度を決定する重要な情報となります。
EGAサーモグラム
Fig. 12 EGA-MS分析